豊富なドコモデータを活用する事で、精度の高い広告配信が可能に
- 訴求内容
- 家庭用電力「コスモでんき」
- 活用メディア
- docomo Ad Network
- 取材日
- 2020/11/30
サービスステーションやカーリース等で知られるコスモ石油マーケティング株式会社が販売する電力小売商品「コスモでんき」。消費者がサービス内容や料金プランを比較して電力会社を選ぶことが多くなった昨今、コスモでんきではシンプルでわかりやすい料金・サービスで電力を提供しています。
同社は2020年初頭よりドコモ広告に出稿しており、その中でも現在はメールによる広告配信をメインに利用されています。コスモでんきのサービスのひとつに、電気使用量に応じてdポイントが貯まる「ポイントプラス」という商品があることからドコモ広告への出稿が始まりましたが、とりわけ広告配信の対象者をドコモのデータを駆使してセグメントするカスタムセグメントの効果が大きかったといいます。
dポイントとの連携が契機に
コスモでんきでは家庭向けのプランと法人向けのプランどちらも提供していますが、ドコモ広告を利用しているのは4種類ある家庭向け商品。4種類のプランには、使用量に応じて電気代が割引になる「スタンダード」、実質CO2排出量0のきれいな電気が使え環境活動に貢献できる「グリーン」、使用量に応じてdポイントが貯まる「ポイントプラス」、dTVもしくはdマガジンが使いたい放題になる「セレクト」があります。
ガソリン・灯油のサービスステーションという顧客接点をしっかり持った同社が、脱炭素社会を迎えるにあたっていかに顧客との繋がりを持ち続けるかというところから上記電力小売事業がスタートしました。一方で、サービスステーションに来店するお客様は給油目的のため、「家庭の電気代を少しでも安く」と検討する層とは若干異なります。このギャップがマーケティングにおける課題でしたが、それを打開するきっかけがドコモとの提携でした。
「2019年にコスモでんきの販売を開始した当初は、サービスステーションで接客しているスタッフがお客様へチラシをお渡しして直接ご説明するというアプローチのみでした。給油に来るお客様は当然、電力会社を切り替える目的で来店している訳ではないので、給油している間の短い時間にお声掛けして、家庭用電気の切り替えについての気付きを得ていただき、その上でたくさんの電力小売会社の中からコスモを選んでいただくというのは非常に大変です。
それが2020年に入り『ポイントプラス』という商品をリリースさせていただいてからは、アプローチするチャネルがサービスステーションからインターネットまで一気に広がり、ターゲットも給油に来る方からWebを経由した方々へと広げていくことができました。『ポイントプラス』リリースと時を同じくして、ドコモ広告への出稿もスタートしました。ドコモメディアはやはり、dポイント志向性が高いユーザーに最もアプローチできるため、電気の切り替えの意思決定のプロセスを一気に縮めることができました」(後藤氏)
コンバージョンにまで繋がるドコモユーザーの質
コスモでんきのドコモ広告への出稿は、docomo Ad Network (ドコモが提供する、99%ドコモメディア面のみのアドネットワーク)のメール面に絞っているのが特徴といえます。これは、メールでの広告配信の効果が絶大だったためです。
「弊社の商材の場合、メール広告との相性が良く獲得効率が群を抜いていたため、かなり早い段階でメール面のみに絞る戦略をとらせていただきました。弊社ではクリック数やWebサイトへの流入といった送客ではなく最終的な成約を指標にさせていただいているのですが、その点においてメール面が圧倒的に良かったのです。それまでも、弊社が保有している複数チャンネルでメールの施策は何度か試してはいたのですが、docomo Ad Networkのメール面が一番反応が良く、コンバージョンにまで繋がっています。
これは、ドコモユーザーの方が、キャリアのメールをしっかり読まれて、それをきっかけに検討を始めてくださるという誠実な顧客層であると分析しています」(後藤氏)
かゆいところに手が届くカスタムセグメント
メール広告からのコスモでんき獲得率が高い要因として、ドコモ顧客層の質以外で大きかったのが「カスタムセグメント」。カスタムセグメントとは、年齢や性別といったデモグラフィックデータだけでは実現できない、詳細な配信対象者のセグメントを行うものです。ドコモは携帯電話契約情報をはじめ、生活情報やショッピング等のサービス契約情報、雑誌購読や動画視聴等のサービス利用情報、行動履歴、位置情報、ユーザーに実施しているアンケート情報など多岐に渡るデータを保有しています。これらのデータをかけ合わせることで、よりターゲットを特定した広告配信ができるようになります。
同社は、ドコモ広告のカスタムセグメントについて「網の目が細かく、精度が高い」と評価しています。
「電気の切り替えにはタイミングがあり、関心がある層をセグメントできるのは非常に大きい。新電力検討層もありますし、引越しをしたばかりの層も抽出できます。新たに電気を契約しそうな方という意味で引越し予定、あるいは引っ越しを検討している層も重要です。その他、最近ではCV拡張セグメント(これまでの広告配信結果を基にドコモデータを掛け合わせ、CVユーザーを予測するセグメント)も活用を始めており、手応えを感じています。
そしてもっとも効果的だったのがコスモのサービスステーションでdポイントを使用してくださる方が抽出できるということです。しかも、直近の行動履歴で抽出できるので、毎月増えていく件数も定期的にきちんと整理して新しいユーザーを入れてくれる。ターゲティングとして、『dポイント獲得を志向する顧客層』と『電気切り替え検討層』、それに『コスモ石油サービスステーションを利用する顧客層』であることが加われば最強のセグメントだと思います」(後藤氏)
運用体制まで含めて高評価
同社はまた、ドコモ広告の運用支援体制についても話してくれました。運用担当者が、広告のビジュアルやコピー周りの文言等のクリエイティブについて頻繁に調整する点を高く評価しているそうです。
「月次の定例報告会で毎回、効果測定と同時にクリエイティブに関するご提案をいただいております。こちらがリクエストするまでもなく、担当の方から提案が上がり、ABテストも実施していただける。ドコモメディアが持つそもそもの良さと、運用体制のサポートがより良い効果を生んでいると思います」(後藤氏)
今後は、dポイントを活用するユーザーの想定をどのように広げていくのかが課題だといいます。直近では、最近ターゲティングに加えたSNSユーザーについて反応を見ていきたいそうです。
「ドコモ広告とあわせて、コスモでんきのSNSの運用に関してもご提案、支援をいただいており、多くのユーザーを集めるところまできました。このユーザーを最終コンバージョンに至らせるというのは本当に難易度が高いと思いますが、ここもお知恵を借りながら一緒に取り組んでいきたいです」(後藤氏)
(公開:2021年2月)